鐘の鳴る丘 修吉の巻

(C)1949 松竹
東京の至る所に浮浪児がいた、昭和21年の夏の終わり頃。復員姿の青年、賀々見修平は弟修吉を尋ねて新橋駅に佇んでいた。父も母も亡き兄弟二人は、信州の伯父にあたる賀々見勘造の家に引き取られたが、兄修平がやがて戦地に行った後、弟の修吉は伯父の子供たちの昌夫やまき子達にどうしてもなじむことが出来なかった。遂に伯父、伯母との折り合いも悪くなって、罪ならざる罪を着せられ、感化院に入る身となってしまった。間もなくそれから終戦となって兄修平は忘れ得ぬ弟修吉を感化院に訪れたが、懐かしい弟の姿は見えなかった。脱走したという。

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